ご紹介(2024.08.05)

西田地方保育園での保育環境づくりの取り組みの様子が今月出版される本に紹介されました。

昨年、当園の園庭に新しく作った環境(にしでんタワー)にAちゃんが出会い、それに向かう気持ちの葛藤と挑戦の物語。Aちゃんの成長から、豊かな保育環境づくりについて考えることのできた事例が記されています。

ひとなる書房さんからのメッセージ

「気をつけて」「入っちゃダメ」「片付けなさい」・・・こんな言葉を付けてしまう原因は、環境にあるのかも。おとなも子どもも笑顔でいるためには、園庭や室内をどう変えていけばいいのか。各園の取り組みや、園のみんなで共有しておきたい視点をまとめました。日々の保育を見直すヒントと、温かいエールのつまった1冊です。

[ワクワクと安心の保育環境づくりへ]
  室内も園庭も、時間の流れ、人間関係も
木村 歩美 著
ひとなる書房

わくわくする保育環境を作りだす(2024.08.05)

昨年から職員研修を重ねながら、保育環境について検討し整備をすすめている。

子ども達の育ちに必要な環境とは…。

環境には、物的環境、人的環境、自然・社会環境 にわけられ、子どもを取り巻くすべての物事を示す。

子ども一人一人がその子らしく、毎日を豊かに過ごすことができるように私たちができること。
それは子どもと共に生活し子どもの声を聴くからはじまるのだと、最近、改めて感じる。
大人が良かれとおもって容易したものが、子どもにとってはココロうごかされるものでなかったり一日で飽きてしまったり…。
大人がこうあって欲しいと思って声かけしたことであぶない!と感じたことも。

まずは子どもの姿を観察し、思いを理解しようとすることから環境整備ははじまった。
今、子ども達は何を求め何を必要としているか。
また、私たち保育者はどうしたいのか、課題は何か…を明確に。

子ども同士のトラブル、怪我、遊び込めない子ども、やりたいことが見つからない子ども、
身体を持て余している子ども…。
そんな姿は、保育者が困っている現状とその子どもの姿として課題と感じている現状としてあげられたもの。
子どもが夢中で遊びに没頭している瞬間や笑顔で語り合う姿、思考を巡らし探求する様子もあちらこちらでみられはするものの、子どもの主体性を尊重したいと考えるほど、保育者は見守ることに不安を感じ、ハラハラやトラブル回避に費やす時間の方か多くなっていたかも…と、園内研修で振り返る。

それなら環境そのものを考え見直そう!

遊具や空間を保育者の安心できるものにしよう。
大人の安心が、子どもへのかかわりに反映される。
保育者の安心は子どもの安心と心の安定となり、よりよい育ちにつながる。

当園の保育目標「やってみたいをカタチに」が日々の教育・保育に当たり前としてしっかりと根付いていくように。

子ども自身が判断し行動することは、きっとその子にとって意味があるはず。
そのことを禁止しないですむ環境。
確かに子ども達が変わってきている。
大人が安心してワクワクしながら子ども達を見守る姿は、しっかり子どもに伝わっている。
子どもは、私たち大人を困ったときに傍にいてくれる存在として認識していると感じることが多く、大人に依存せず自分で「やってみよう」と、行動を起こす力にみなぎっている。

子どもにとっても大人にとっても、すべてが意味のある環境であるための取り組みは現在進行形。
今回は、6月から8月にかけて築山を改修し園庭全体の土壌改良の園庭整備に取り組んでいる。

大人は、子ども達がこの新しい環境にどうかかわり生活するんだろうと考え、子どもは新たな環境での生活に想いをはせ、互いにワクワクしながら取り組んでいる。