保育を語り合う(2022.12.19)

12月17日(土)
富山国際学園福祉会が運営する幼保連携型認定こども園2園(当園及びにながわ保育園)が、富山国際大学子ども育成学部本江理子先生を講師にお招きして「2歳児の世界の面白さ」「乳児室の環境と保育者の連携」をテーマに合同研修会を実施しました。

 「保育を語り合う」には、一人一人の子ども達そして同僚を尊重する(できる)ことが基本にあると考えます。
日々、子どもと向き合うなかで得られる感動、大人が忘れかけている感情や視点は数知れず。
 子どもの感性と成長に驚かされる毎日を、面白いと感じながら過ごすことができているだろうか…。
 同僚の姿をどうみているのだろうか…。
 自分は同僚にどう映っているのだろうか…。
そんなことを自分自身に問いかけながら、日々の保育を振りかえる機会となりました。
自分たちの保育の様子のビデオをみながら語り合う中で、それぞれの悩みや疑問、改善点が明確になったことは大きな収穫でした。
 保育を語り合うことで、子どもを愛おしく想い、可能性にあふれる存在であるということを再認識できたようで、参加した職員が晴れやかな表情だったのが印象的でした。
                 

 先日、他の研修会を受講した際、「子どもが感じている世界を感じ取ってくれる保育者は美しい」と言われた井桁容子先生の言葉が心に残っています。
 私が一人の人間として子どもと向き合い、その気持ちに寄り添ったかかわりを忘れない美しい保育者でありたいと思うと同時に、当園の保育者もそうであることを願います。

                  

うさぎ組ロフト

 0.1歳の子どもたちは、足腰が発達してくると、

這う・立つ・歩く・登る・下るなどの全身を使った運動が活発になってきます。

行動範囲が広くなり、

「あっちに行ってみよう。」「あそこ登ってみよう。」と

行ったことのない場所へと冒険にでかけます。

そんな子どもたちの冒険も平坦な床だけではもったいない!

坂を登ったり、段差を登ったり…。登れない壁にぶち当たったり…。

冒険には、感動がたくさん無いと面白くない!

そこで、保育室の中にも高さがあり、斜面や段差、集中して遊び込める空間のあるロフトを考案しました。

0歳の子も挑戦できるスロープ!
ハイハイやずり這い、柵に掴まりながらでも登れるようにしました。
坂ならではの歩きにくさがとっても魅力的!
外を走る車だったり、窓から見える景色を楽しめるように設定。
窓から差し込む光の暖かさを感じられます。

押入れの上段とつながる3階ロフト。
高い所に楽しそう!登ってみたい!
でも、誰でも登れるような場所ではありません。
腕の力や足腰を一生懸命使わないと
登れない高さに事前に調べて設定しました。
大きくなったら登るんだ!
挑戦したくなる憧れの場所になるようにしました。
ロフトの下では、寝転んだりゆったりとしたり…。
絵本を見ることもあるでしょう。
子どもにとって天井が低く、
狭く囲まれた空間は落ち着ける居心地の良い場所になります。

テーブル

「なにか作りたいな…。」「おうちごっこしたいな。」

そう思うと子どもたちは、自然とテーブルの周りに集まってきます。

「誰かがテーブル使っているから今日はやめよ…。」

そうなってしまっては、せっかくの「遊びたい!」気持ちがもったいない。

子どもたちの「やってみたい!」「遊びたい!」の気持ちを叶えるには、

テーブルがもうちょっと欲しい。

天板の上に広げたい想像(思いを形にしたモノ)を

実現できる環境を整えたいと思います。

丸太の入れ替え

築山を登るための1つの手段として設けた丸太の階段。

大きな樹をただ寝かせただけの階段であるが、平坦では無いため、

登るときは指先に力が入ります。

登りにくい場合には、手指も使って登ります。

そんな丸太の階段も自然物であり、雨風にさらされ次第に朽ち果てていきます。

自然物は、同じ形を保つことが難しいこと、

姿かたちは月日とともに変わっていくことを身近に感じて欲しいと考えています。

バケツ・ふるいの棚

片付けが楽しい!と思える遊具棚。

パズルのピースをはめるように遊具がピタッとハマる感覚を目指して制作したいです。

片付けがしやすいと丁寧に片付けを行うことができ、

ものを大切にする気持ちにもつながると考えています。

また、遊びの中で、数を意識することもでき、

数の概念を理解することにもつながります。

スコップかけ

「使いたいな。」

と思った時にすぐに見つけることができると、

遊びたい気持ちが膨らみ、遊びが持続していきます。

片付けは、きれいに見えてスッキリすることだけが目的ではありません。

では、どんなふうに仕舞おうか。

『見つけやすく、取り出しやすく、片付けやすい。』

当たり前かもしれないけれど

片付ける場所や形には、

子どもたちがじっくりと遊び込むための大事なプロセスがあります。

屋台

 ダイナミックな遊びもいいけど、じっくりと遊べる空間が欲しい。

お店屋さんやおうちごっこが大好きな子どもたちの遊びがもっと広がってほしい。

ということで、既存の屋台と合わせてもう1つ。

以上児園庭に屋台を準備します。

囲まれた空間の中では、”自分たちの空間”として捉え、落ち着いてじっくりと遊ぶことができます。

たくさんのお皿やボール、カップを並べて、気分はお店屋さん。

いろいろなお店が展開され、夢中になって見立て遊びを楽しめるようになったらと思います。