「運動会」という名前をやめた理由(わけ)(2022.08.26)

8月26日

 お盆が過ぎ、朝夕の涼しさにちょっとホッとできるこの頃です。
9月を迎えるにあたり、保育園でも水あそび中心の生活を終え、次期の活動に向けた計画をすすめているところです。
これからは、気候もよくなり子ども達はいろいろな活動・経験を通して、ぐっと成長する時期です。
その中で例年9月の一番始めに計画される行事の運動会。
保育園生活のなかで各行事をどう捉えるか…。当保育園は昨年から、このことについて職員間で話し合いを重ねているところです。

 日々、私たちは縦割りでない異年齢保育を展開し、子ども達同士のかかわりを大切にした保育、
子どもの主体性・自主性を育む保育展開と環境づくりを実践している中で、運動会になると、
お決まりのようにかけっこをしてリズム体操、団体競技、障害物走…と、保育者がプログラムしたものを当日にむけて毎日練習する…。保護者の方に運動機能の育ちや、集団の中で活動するお子さんがどうあるかを中心にお伝えし、頑張る気持ちや最後までやり遂げた達成感を得る子ども達をみていただけるよう、子ども達に励ましたり上手にできたことを褒めたりしながら本番に期待がもてる援助をしてきました。誰のための運動会なのかと、自問自答しながらも定番の運動会をしてきた経緯があります。

 今、子どもを真ん中にした保育園を目指す西田地方保育園の園長となり、子ども達に育ってほしい姿を考えた保育の方法とその中で暮らす子ども達の活き活きと活動する様子を、どう生かし表現できる運動会にと考えたとき、いままでの「運動会」にとらわれることをやめようと思い、「運動会」という名前もなくしました。年長児を中心にして話し合いで決めた新しい名前が「あおぞらフェスティバル」。
「なんかおもしろそう」「ワクワクするね」「パパやママも一緒にするんでしょ?楽しみ~」「フェスティバルってお祭りみたいなことだよね」などと、いう子ども達の期待と想像が膨らんでいます。
各年齢それぞれの内容は、これから子ども達が担任と話し合いをして決めていきます。子ども達が今までの経験や年長さんの憧れの姿から想像する運動会のイメージとあわせて、現在興味のある活動、夢中になっている遊びなどが組み込まれていくはずです。当日までの取り組みの過程が、その日に発揮され、子ども達が保護者の皆さんと楽しみながら、みんなが笑顔あふれる一日になることでしょう。

 園庭改造も少しずつ進み、変化している園庭。子ども達はこの園庭が大好きです。
花が咲き、草かげには虫が住み、サルスベリの樹には鳥たちが遊びに来ます。園庭の真ん中にある樫の樹にはどんぐりの赤ちゃんも育っています。新しくワクワクタワーに連結されたアスレチックに挑戦する姿もみられ、子ども達にとっては生活の一部になっているそんな園庭で開催することに、子ども達はもちろん保育者もこだわった「あおぞらフェスティバル」。
 今までの方法では開催できないとなったこのコロナ禍がもたらした発想の転換と、それに向か保育者の意気込み、主体性が今回の「運動会」とう名前をなくすことになった大きなきっかけとなりました。コロナ禍だからではなく、いつどのような時でも、私たちが教育・保育で大切にしていることは変わりません。その根本を忘れず進んでいきたいと思っています。

 保育園行事は、日々の生活に潤いや変化、気づきを与え、それを目標にして生活できることもたくさんあります。また、多種文化や伝統に触れる機会にもなっています。今年度も、コロナ禍でもできることを考え日常を大切にしながら、いろいろな行事を取り入れています。その中で保護者の方も一緒に参加し活動することで、子どもと気持ちを共有できる機会にもしていただけると感じています。
今年の「あおぞらフェスティバル」も、大好きな園庭で青空のもと、実施できることをお天道様にお願いするばかりです。

これからも、大人の成功体験や経験にとらわれず、子どもの好奇心や興味・関心に応じた学びや選択ができる活動と環境構成を考えながら、新しい時代に生きる子ども達の育ちを保護者の方々と楽しみながら支えていきたいと思います。

うれしい花束のプレゼント(2022.08.19)

今日(8月19日)、
年長児のI君から嬉しいプレゼントをいただきました。
先日、保育園で開店したお花屋さんのお花でつくったドライフラワーの花束。
折り紙ですてきにラッピングもされていました。
これならきれいなまま、ずっと飾っておけるね。
ママと考えてくれたんだね。ありがとう💓お母様の粋な計らいもあったことでしょう。
きれいに咲いているお花を愛おしく大切に思う気持ちと、それを大好きな先生にと
持ってきてくれた優しい気持ちが嬉しく、よい一日のスタートとなりました。
I君の感性の豊かさと優しさに触れ、子ども達が身体も心も豊かに成長していることを実感…。

折しも、今日の新聞に「富山市花いっぱいコンクール」の審査結果が掲載されました。
子ども達や保護者の皆様、そして地域の方々のおかげで、花壇の花たちもきれいに咲いて最優秀賞をいただけたことに、
感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
今後も子ども達の豊かな育ちを支え、地域に愛される西田地方保育園を目指していこうと改めて感じたのでした。